ゲームと映画大好き!
わにやまさん(@waniwani75)です。
PS4/Nintendo Switch/WiiU『デスマッチラブコメ!』の感想を書いていきます。
- 文章を読んで選択肢でストーリーを進めるノベルゲーム
- 告白されると爆死するというギャグ設定に笑う!
- バカな見た目とは裏腹に論理的に組み立てられたストーリー!
デスマッチラブコメ!
プレイ時間 | 14時間 |
---|---|
ジャンル | 学園伝奇ラブコメノベルADV |
難易度 | 誰でもプレイできる 攻略情報なしでクリア可能 |
デスマッチラブコメ!:短評
『デスマッチラブコメ!』は、告白されると爆死してしまう主人公がその謎を解いていくアドベンチャーゲーム。
実生活が充実している人に対して、「リア充爆発しろ!」とは言うものの……、本当に爆死してしまうやつがおるか〜い!
と思わずツッコミまずにはいられません!
ふつうのアドベンチャーゲームならば、女の子との好感度を上げるために努力をするものなのに、このゲームでは、女の子とのいい雰囲気をいかにぶち壊し、告白をさせないかという “KY力”が必要なのです!
なにせ、失敗すると爆死ですから!どかーん!(い、意味不明だ……)
どんなバカゲーやねん!?と思いきや、原因となるラブコメ爆死を紐解いていくストーリーは論理的に組み立てられており、読み手を引き込んでいきます。
おまじないや儀式といった奇々怪々なオカルトを主軸に、土地にまつわる伝承や血筋など、和伝奇の雰囲気たっぷり。
一見普通の高校生に見えるキャラクターたちにも複雑なバックボーンが仕込まれており、“バカっぽいラブコメ”だと思っているとギャップに驚きます。
ギャグから伝奇へ、そして思わぬ展開に振り回される、一癖も二癖もある青春ラブコメです。
ギャグみたいな設定だからこそトラップを踏みたくなる
「女子からの告白を回避し続けなければいけない」という、アドベンチャーゲームらしからぬ難題が課せられた本作。
「絶対爆死するだろうな……」とわかっている選択肢がきたとしても、告白・ギャグシーンみたさに、デストラップを踏みにいってしまうというアマノジャクな感情が湧き上がってきます。
告白されたらうれしいじゃん!?
ギャグって楽しいじゃん!?
こんなに嬉々としてバッドエンドを踏みにいきたくなるゲームはなかなかないんじゃないでしょうか。
ラブラブハーレムを楽しむゲームじゃない!
告白で爆死するゲームと聞いて、わたしは女性キャラクターに好意を寄せられるまくるハーレム的な展開を想像していたのですが、そんなことにはなりませんでした!
実際に主人公に告白を迫ってくるのは2人のみで、他の女性・男性キャラたちは告白を回避するために協力してくれる仲間たちです。
告白されたら爆死してしまうものだから、全然その気のない女友達に対して「俺のこと好きなんじゃ……!?」と自意識過剰になったり、「 す 」から始まる言葉に異常に敏感になったりと、主人公の行動ひとつひとつが面白いんですけどね!
物語後半になればガラリと雰囲気は変わり、「ラブコメどこいった!?」な展開になるので、あまりラブコメのキュンキュンを期待しすぎないようにしましょう!
たぶん、そういうゲームじゃないです!
安心の攻略サポート
『デスマッチラブコメ!』は、テキストを読みながら提示される選択肢を選んで物語を進めるノベルゲームです。
選択肢はチャートからいつでも確認が可能で、選択肢による分岐の詳細がわかる親切設計。
さらに、バッドエンドを踏むとかわいいちびキャラによる楽しい解説と進行のヒントを聞くことができるので、アドベンチャーゲーム初心者でも自力でクリアを目指すことができます。
ゲームクリア後には、短編小説並みのおまけストーリーまで用意されていてサービス精神旺盛です。

理詰めの難解設定が鬼門
論理的な組み立てによって不思議な超常現象に説得力を増しているのは素晴らしいですが、情報過多と言えるかもしれません。
ものすごい文章量でむずかしい設定を一気に説明されるので、わたしは途中からついていけなくなりました。
ストーリーとうまく融合しているのなら自然と読み進めていけたと思いますが、キャラクターが淡々と種明かしを喋り続けるのはちょっとキツイ……。
物語に説得力を持たせるために、説明に徹しすぎている感は否めません。
全編キャラクターボイスなしなので、「文字のみ」で読んでいくことがハードルを上げているのかも。
『レイジングループ』的なものを求めると厳しい
本作は、『レイジングループ』のamphibianさんが手がけたタイトルですが、同じクオリティのノベルゲームを求めるのは厳しいかと思います。
軽いノリのラブコメはどこかで見たようなキャラクターばかりで、真新しさはありませんし、おバカなラブコメの割には面白いかな止まり。
このアドベンチャーゲームならamphibianさんじゃなくてもいいかなという感想を持ちました。
まとめ
思春期の男子高校生にはうれしいはずの、女子からの好意や告白が命の脅威になってしまうというトンデモアイデアで突っ走るノベルゲーム。
amphibianさんの過去作が気になる方はプレイしてみるのもいいですね。
「ギャグと伝奇」というお得意戦法を見ることができますよ。
ただ、『レイジングループ』のような高いクオリティのノベルゲームを求める方にはおすすめしません。