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殺人探偵ジャック・ザ・リッパー【レビュー】善なる探偵か、悪なる殺人鬼か……二極化したストーリーを楽しめるアドベンチャー

レビュー・評価

ゲームと映画大好き!
わにやまさん(@waniwani75)です。

今回は、PS4/Nintendo Switch『殺人探偵ジャック・ザ・リッパー』の感想。

日本一ソフトウェアのゲームらしく、フルプライスにしては短いプレイタイムですが、1話完結のミステリーをサクサクと読んで楽しめます。

「選べ、善か悪か   。」

どんなゲーム?
  • ロンドンで探偵となって事件を解決していくテキストアドベンチャー
  • 心の中に巣食う殺人鬼との葛藤……。善か悪か、迫られる選択
  • シナリオ分岐やバッドエンド回避がわかりやすく攻略しやすい!遊びやすい!

 

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殺人探偵ジャック・ザ・リッパー

プレイ時間 7時間半
総プレイ:11時間
ジャンル アドベンチャー
難易度 誰でも楽しめる

 

ロンドンを舞台に語られる善悪ミステリー

ジャック・ザ・リッパーが存在した時代のロンドンで、探偵となって事件を解決していくアドベンチャーゲーム。

探偵もののゲームですが、調査や推理などはせず、テキストを読んで物語を進めていきます。

挿絵と立ち絵だけのシンプルなゲーム。

しかし、普通のミステリーじゃあ、ありません。

実はこの主人公、心にジャック・ザ・リッパーが住んでおり、ストーリーの中で「善か悪か」の2択を何度も迫られます。

どんな状況でも法を守り誰も傷つけないのか
時には自分や誰かを守るために法を犯すのか

1話のなかで「善と悪」どちらの選択肢をどれだけ選んだかで「探偵ルート」、「殺人鬼ルート」の2つの結末へと分岐します。


「探偵ルート」は正統派のストーリーですが、時には、

この正義は正しかったのだろうか…

と、苦悩し自問する結末が。

「殺人鬼ルート」は法が裁けぬ悪を斬り、人を遠ざけ、警察から身を潜めるスリルが。

両極端な結末が待っているからどっちも読みたくなる!

1話完結なだけあってゲームを始めた早い段階から「面白い」という手応えを感じながらプレイできます。

選択肢は「善と悪」の2択だけではなく、その場を切り抜けるための正しい選択肢を選ばなくてはならない場面もあります。


ナイフを持った犯人を前に……

▶︎ 立ち向かう
▶︎ 逃げる

間違った選択肢を選ぶと…、バッドエンド!

犯人に殺されたり、事件が解決しなかったり、なぜか別の人生を歩みはじめたりとシリアスからギャグまでさまざま。


バッドエンドに突入すると「ボーナスシアター」という寸劇で、バッドエンドになってしまった理由を楽しく解説してくれるので、

バッドエンドから抜け出せない!

なんてことにはなりません。

おそらく、善と悪の2周をプレイすることになると思いますが、「シナリオ選択」から細かい地点にジャンプできるので周回が非常に楽チン♪

選択肢による分岐まで詳細にわかる!

紅茶と殺人に彩られたロンドンで、二極化したストーリーを楽しめるアドベンチャーゲーム。

ミステリー好きなら安心して楽しめます。

善と悪のわかりやすい分岐


ストーリー中の選択肢は「善と悪」にわかりやすく二分されているため、見たい結末へとたどり着きやすく、ゲームを攻略するという視点では遊びやすくなっています。

しかし、無理やり善と悪に分けられたであろう選択肢には疑問が浮かぶことも。

たとえば、人から暴力による圧力をかけられたとき、

▶︎ 我慢する(善ルート)
▶︎ 抵抗する(悪ルート)

という2択になりますが、

黙って従うことが善…?
抵抗することが悪…?

と、善と悪の線引きに違和感を覚えます。

選択したときに善と悪のエフェクトが入るので、真っ当な反論をしたつもりで邪悪な演出がされると、

え〜!これが悪なん!?

と、モヤモヤすることも。

簡単には二分できない問題をあえて二分するテーマなので、割り切ってプレイするのが吉です。

ちょっとのラブ要素


「ラブ要素」はアドベンチャーゲームの楽しみのひとつ。

『殺人探偵ジャック・ザ・リッパー』には、ちょっとした恋愛要素も盛り込まれています。

友好度を上げたりする必要はありませんが、悪ルートでないと見られない ら〜ぶ や、とあるバッドエンドが ら〜ぶ になっているので、いろんな分岐を攻略する楽しみになります。

とくに、悪ルートのラブは切なく苦いドラマなっているので必見です!

まとめ

善と悪の両極端な結末が楽しめるミステリーアドベンチャー。

スピーディな展開でサクサク読み進めていけるため、ミステリーとイギリス好きなら小説を読む感覚でプレイできる1本です。

周回前提のアドベンチャーゲームに重要なスキップやシナリオジャンプが細かいので、遊びやすさも十分!

MY POINT
シナリオに電撃が走るような面白さはないですが、18世紀末のイギリスの雰囲気がよくミステリーも好きなので楽しめました。

悪ルートの恋愛ドラマが好きでしたねぇ……。

唯一困ったのは、条件を満たしたはずなのにボーナスシナリオが解放されず、何時間も費やしてしまったことかな。(結局見れなかった)

おまけの感想

難しい漢字

難しい漢字にふりがながフられていないため、たまに文字が読めないことがあります。
わらう」とか、わたしはふりがなほしいです。

選択肢を選んでも変らない行動

1本のストーリーラインで物語が進んでいくため、選択肢による行動の変化は少ないです。
たとえば、「ナイフを携帯するか否か」という場面でナイフを持たない選択をしても、ストーリー上ナイフを持つことになったり。
ストーリーを動かしている実感は薄いです。

ジャック・ザ・リッパーの扱い方

ロンドンを恐怖に陥れた殺人鬼・ジャック・ザ・リッパーですが、作中では義賊扱いされています。
ジャック・ザ・リッパーには冷酷な殺人鬼でいてほしい人は違和感があるかも。