ゲームと映画大好き!
わにやまさん(@waniwani75)です。
日本一ソフトウェアのPS4/Nintendo Switch『こちら、母なる星より』の感想を書いていきます。
- 荒廃した池袋で女の子たちがサバイバル!
- テキストを読み進めるだけのお手軽アドベンチャー
- 人のいなくなった世界の謎に迫るシナリオ
こちら、母なる星より
プレイ時間 | 8時間半(1周クリア:7時間半) |
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ジャンル | アドベンチャー |
難易度 | 誰でもプレイできる |
こちら、母なる星より
『こちら、母なる星より』は、6人の女の子たちが荒廃した池袋を舞台にサバイバルを繰り広げるテキストアドベンチャーです。
「サバイバル」といっても殺伐としたものではなく、女の子たちのキラキラとした日常を覗いて癒される ゆる〜い百合テイスト!
完全テキストアドベンチャーなので、自分で素材を集めたり、クラフトしたりといった要素は一切なく、お話を読み進めていくだけの お手軽プレイ!
女の子たちは6人3組のカップルになっているので、時々発生するペアトークで好きなカップルの会話を聞けば、最後にはちょっとしたデートイベントが見られるようになっています。
女の子たちは、
- 怖いもの知らずでどこへでも探索にでる奔放女子
- 博識で機械に強い引っ込み思案な女の子
- 度胸があって動物の解体や肉体労働に強いイケメン女子
などなど、いろんなタイプのキャラクターがいてそれぞれの個性を活かして助け合いながらサバイバル生活を送っていきます。


なぜ、池袋は荒廃し、人がいなくなってしまったのか、世界の謎に迫るシナリオにも注目です。
やわらかい雰囲気が素敵な春夏冬ゆうさんキャラクターデザインのイラストでゆるく楽しめます。
キラキラな百合が好きな人に!
『こちら、母なる星より』は、人のいなくなった池袋を舞台にしているのにもかかわらず、女の子たちに悲壮感はなく、まるで今流行りのグランピングを楽しむ女子会のようなノリを楽しめるのが魅力です。
ゆるふわな雰囲気のわりには、資材の伐採や動物の解体、施設の設営など、かなりハードな体験をしていくので、実は「サバイバル体験記」としての魅力の方が強いかも!
作物が爆速で育つチート級の肥料があったりするので、その辺はご愛嬌って感じですが。笑
女の子たちはみなキラキラとしていて、陽のパワーに満ちているのでとにかく女の子たちのかわいい日常を見たい方におすすめかな。
サバイバルですから、お食事シーンはとてもしあわせそうで、見ているこちらまで頬が緩んでしまいます。

百合ゲーとしての魅力は?
サバイバルといっても探索要素のない本作の真価は、「百合ゲー」としての魅力の有無にかかっていると思いますが、個人的にはあまり魅力は感じなかったかなぁという印象です。
キャラクターたちはどこかで見たような属性持ちの子ばかりですし、声も似通っていて「誰がどの子!?」って最初は混乱してしまうかも。
肝心のペアトークがそもそも少ないうえに、日常会話の延長のような薄い内容ばかりなので、ご褒美感/特別感が足りないですね。
日常生活も淡々と進んでいくため、ストーリーを読み進めるモチベーションを保ちにくいです。

完全テキストアドベンチャーでラノベ化
本作は、姉妹タイトルである『じんるいのみなさまへ』にそっくりのゲームで、前作で不評だった探索アドベンチャーを排除することで“失敗しない百合ゲー”へと変化したわけですが、じゃあ成功しているか?というと、そうでもない……かな。
というのも、完全にテキストアドベンチャー化したことで「ゲームにする意味はあったのか?」という新しい疑問が生まれてしまっているんですね。
アドベンチャーゲームとしてみると、会話の選択肢やストーリー分岐などもないためインタラクティブ性が低く、「絵付き声付きの百合ライトノベル」を読んでいるよう。
せっかくのサバイバルも、拠点が充実してくなどの視覚的な変化がないため、プレイヤーはワクワクを感じづらいです。
未読以外のスキップ機能やバックログのショートカットなど、基本的なアドベンチャーゲームに搭載されていてほしい機能もなく、ペアトーク回収のための周回に苦労しました。


まとめ
6人のかわいらしい女の子たちが繰り広げる日常系サバイバルアドベンチャーです。
「荒廃した池袋でサバイバル」と聞くとワクワクするかもしれませんが、実際にはテキストを読んでいくだけなので、内容の誤認にはご注意くださいね!
百合ゲー好きにはおすすめ!……と言いたいところなのですが、百合や恋愛モノとしての魅力もそこまで高くなく、う〜ん、、おすすめできる人はかなり少なくなってしまうかも!
わたしはなによりも、「無駄に時間をかけさせるゲーム」が苦手なので、テキストアドベンチャーに割り切って無駄なくサクサク進められる本作のスタイルはそんなに嫌いではないです!
ただ……、『じんるいのみなさまへ』の既視感が強すぎるストーリーや、抑揚のない日常の連続が退屈だったのも事実。
イラストやキャラクターデザインは魅力的で、惹きつけるものがあるだけにもったいないなぁ!(たしか前作のときも思った)