ゲームと映画大好き!
わにやまさん(@waniwani75)です。
PS4/PS3『The Last of Us(ラスト・オブ・アス)』の感想。
なにがあっても、守り抜く…!
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The Last of Us(ラスト・オブ・アス)
プレイ時間 | 20時間 |
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ジャンル | サバイバルアクション |
難易度調整 | あり(イージーでも弾薬やアイテムが少なく難しめ) |
グロ表現 | あり(残虐表現のオフにより緩和される) |
基本的には、先へ先へと進んでいくアクションだが、道中での敵との戦闘や箱庭マップでの探索などもしながら進んでいく。
主人公にレベルはなく、探索で手に入るアイテムを集めることで体力最大値の上昇や能力の強化が可能。
武器の部品を集めることでも弾の装填数アップやリロード速度アップができる。
あらゆる要素が噛み合ったサバイバルアクション
圧倒的な緊張感と没入感
『The Last of Us(ラスト・オブ・アス)』は、あらゆる要素が噛み合っていて、ゲームとプレイヤーの一体感に凄みを感じる。
謎のウイルスによって崩壊した世界を舞台に、”感染者”や”生存者”たちと戦いながらゲームを進めていくのだが、まず、プレイするとアイテムや弾薬の少なさに驚くと思う。
物資が圧倒的に少ない本作では、感染者への恐怖心も相まってゲームプレイの緊張感が跳ね上がる。
という思いでプレイすることは、まるで自分がこの終末世界に放り込まれたような没入感でプレイできるのだ。
物資が少なければ、自然と探索の重要性は高まっていく。
ゲームを進める中で、廃墟と化した家屋に立ち寄り、隅々まで探索して物資を調達。
アイテムや弾薬を見つけた時のうれしさは、終末世界の過酷さを肌で感じながらプレイできるようになっている。
逆の例を想像してみてほしい。
崩壊しきった世界で、弾薬やアイテムがたんまりあり、撃ち放題。
いとも簡単に敵を倒せてしまったとしたらどうだろう?
この世界は一瞬で台無しになる。
過酷な世界の現状をストーリーだけでなく、ゲーム性と難易度でプレイヤーに体感させる手法がうまい。うますぎる。
全てのゲームはプレイヤーがいないと成立しないが、『The Last of Us(ラスト・オブ・アス)』はプレイヤーが肌で感じる恐さや少女を守りたいと強く思う気持ちによってゲームが完成する。
”プレイヤーの体験”というピースの重要性が非常に高く感じられた。
感染者と人間 二つの脅威
『The Last of Us(ラスト・オブ・アス)』の戦闘は、大きく2つに分けられている。
”感染者”と”生存者”だ。
面白いのは、タイプによって戦い方が変化するところ。
攻撃は一撃死だから近づかないように…
素手でも倒せるからアイテムを温存したい
と、異なる戦略をとることができる。
先にも書いたが、『The Last of Us(ラスト・オブ・アス)』は、アイテムや弾薬が圧倒的に少ない。
いかに、適切な戦い方を見つけて、ミスなく敵を倒していけるのか、工夫していくのが楽しい。
爆弾で一網打尽や!
という、物資のやりくりも究極のサバイバル下では必要になってくる。
主人公は、「聞き耳」という能力で、近くの敵が透けて見えるのでステルスも決まりやすく、能力強化によって徐々に戦闘が面白くなっていく。
終末世界で描かれる過酷なストーリー
主人公のジョエルは、エリーという少女と行動を共にし、道中で出会う人々との交流や降りかかる絶望と対峙していくことになる。
2人は家族でもなんでもない他人なのだが、だからこそ、時間とともに信頼関係が芽生え、支え・支えられるパートナーへと変化していく様子がプレイヤーの胸をうつ。
少女のエリーは、外の世界を見たことがないので、初めて見る風景に驚き、動物を見ては感動する無邪気な一面を見せてくれる。
ちゃんと小生意気で、芯が強く、ただ守られるだけの存在にとどまっていない人間味溢れるキャラクターなのがとてもいい。
ゲーム中の行動制限や襲いかかる数々の恐怖体験によって、プレイヤーは徐々に徐々に、「エリーを守りたい」という気持ちを植え付けられていく。
プレイ後にはきっとエリーを愛してしまっているはずだ。
ストーリーにここまで没入できるのは、ロードが存在しないということも大きいと思う。(リトライ時にはロードが発生)
ゲームを開始してからクリアに到るまで、全てのシーンがひとつながりになっているので、映画やドラマを見ている感覚でプレイできるようになっている。
ドラマ性の高いDLC
PS4版には、DLCの『レフト・ビハインド-残された者-』が収録されているが、これはぜひ逃さずにプレイしてみてほしい。
本編の幕間ドラマと、少女エリーの過去を交互にプレイしていくことになるのだが、ストーリーの組み立てが非常にドラマティック。
本編よりもストーリー主導で進行していき、”引き”を作ってチャプターが終了するので、先が気になってプレイする手が止められなくなること必至だ。
DLCの戦闘シーンでは、感染者と生存者、2つの脅威を同時に相手にすることもあり、ギミックを利用して両者を戦わせるなど、捻りが効いているので本編とはまた違った面白さを感じられる。
気になったところ
恐怖に耐えられるハートが必要
”感染者”は平たく言えば、ゾンビのようなもの。
これがまぁ、めちゃくちゃ恐い。
…と聞いて、あなたが今想像した恐怖の5倍は恐いと思う。
自我をなくした感染者は、常軌を逸したスピードで襲いかかってくる。
しかも1体ではない。大量に、だ。
生存者と違い、感染者の攻撃はほぼ一撃でゲームオーバーが待っており、ゲームオーバー演出も目をそらしたくなるものばかり。
ホラーゲームのような驚かし演出こそないものの、感染者に対する恐怖は相当なもので、暗いエリアでの戦闘はホラーゲームのそれと変わりない。
もちろんこれは長所でもあるのだが、心臓の弱い方は注意してほしい。
ちなみに、オプションから「残虐表現オフ」が設定できるので、血飛沫による気持ち悪さはあまり感じない。
まとめ
あらゆる要素が噛み合って生まれた究極のサバイバルアクション。
重厚なストーリーと緊張感あるプレイによって上質なゲーム体験が約束されている。
ただ…、ものすごくこわいのでホラー系が苦手だとキツイと思う。注意!
こわい。こわすぎた。
というのが一番の正直な感想ではあるのですが、自身の恐怖心と、アイテムの少なさによる緊張感で、ここまで心臓が潰れそうになりながらプレイしたゲームは初めて。
ストーリーへの没入感を含めて、全てがゲームならではの体験だった、と振り返ってみて思います。
でも、やっぱり2度はプレイできない!