ゲームと映画大好き!
わにやまさん(@waniwani75)です。
PS4『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』のストーリーの感想を書いていこうと思います。
長めの記事になっていますので、お時間あるときに読んでいただけるとうれしいです!
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ニーア レプリカント ver.1.22474487139…
少年期:心優しい少年と病気の妹
ゲーム冒頭は、主人公と病弱な妹のヨナ、年端もいかない2人が暮らす様子が描かれます。
兄は、妹のために仕事をし、食べ物を買い、薬を求め……、と、若いのに苦労してるね。
そんな折、行方不明になった妹を探しにやってきた石の神殿で、「シロ」こと、白の書に出会います。
記憶ぶっ飛んだのに偉そうなシロちゃんですが、マモノを倒し“封印されし言葉”をシロが取り戻すことで妹の病気が治るというじゃありませんか!
藁にもすがる気持ちで、兄ちゃん、がんばっちゃうよ〜!
少年期:カイネとの出会い
さて、続いてやってきたのは崖の村。
ここでは、「カイネ」に出会います。
初めてカイネを見た主人公のセリフ、「わわわっ、あの女の人、下着しかつけてないよ!!」には笑いました!
カイネのこの姿が、人を遠ざけるためのものだと知るのはまだ先の話ですが、マモノ憑きのカイネをマモノだと勘違いした主人公は戦闘に突入。
ここね、最初は特に気にもとめてなかったんだけど、カイネは絶対に自分からは攻撃しないんだよね。
ガードの態勢をとって、こちらが何度か攻撃すると応戦するようになっていて、人と戦いたくはないけれど死ぬわけにはいかないカイネのキャラクター性が表現されてるのがすごく巧いなぁ。
その後、カイネがマモノではなく“マモノ憑き”の人間であるとわかると介抱をする主人公。
やさしいかよ!泣
少年期:カイネの復讐
時間が経ち、再び崖の村を訪れた主人公は、カイネにとって因縁のマモノを倒すために共闘します。
村を襲うマモノを倒すために戦っているのに、村の人たちの「オマエたちがいるからこうなるんだ!」という罵声が聞こえてきてね、主人公は不条理を嘆くんですよ。
ボス戦に物語があるのは、レプリカントの好きなところだなぁ。
追い詰められたところで、カイネの最愛の人、おばあちゃんの声色を使って懐柔しようとするマモノ。
この時はまだ知らなかったんだけど、おばあちゃんは、差別にあい村八分だったカイネを受け入れてくれた唯一の人なんだよね。
で、まさにこのマモノによって殺されてしまったおばあちゃん。
おおきくなったねぇ」
牙を抜かれたような表情をするカイネが、切なくてすごく好きです。
しかし、「生きていたって仕方がない」という、おばあちゃんが絶対言わない言葉を発した瞬間、ばあちゃん直伝の口の悪さが復活!
ピーで消されすぎてなに言ってるのか 全然わからん!!笑
おばあちゃんが「生きろ」と言ったから死ねなかったカイネですが、仇を討ち、目的を失ったことで死んでラクになろうとするカイネ。
主人公のお人好しが炸裂するわ、シロはふてぶてしくお説教するわで、シリアスなシーンなのになんだか騒がしくなる始末。
いやさぁ?
こういうダークな物語って、斜に構えた主人公が多いのに、とことんまっすぐでうれしくなるね。
カイネは表情があまりないから心情をうかがい知ることはできないんだけど、うれしかったんだろうな。救われちゃったんだろうな。
カイネが仲間に加入です。
少年期:エミールとの出会い
妹の文通相手がなにやら困っているということで、やってきたのは人里から離れた場所にある洋館。
ヨナにボーイフレンドができたのでは?と、お兄ちゃんうろたえております。
2人は兄妹ではあるけど、親がいないこともあって、主人公が親のような視点になっちゃうんだろうね。
ここでは、目隠しをした「エミール」という少年に出会います。
見たものを石に変えてしまう力を持つエミールを助けようと、洋館を探索し「石化についての研究報告書」を発見。
まだ解決はしていないものの、希望を持つことができたエミール。
ここで、エミールとの別れ際に カイネが言ったセリフがいいんですよ!!!
これは、罪ではない。これ自体に、罪はない
大事な、おまえ自身だ
けっして忘れるな
この腕も、私も、まだ生きる意味があるようにおまえにも未来がある筈だ」
カイネさーん!!!!!
それは、カイネがずっと求めていた言葉だったのか、主人公と出会って自分自身を許すことで出た言葉なのか。
希望をもらった者が、他者へ希望を還す。
残酷な世界にあって、希望を語る物語は 愛すしかないじゃないか!!
少年期:喪失
主人公の村に巨大なマモノが侵入、ヨナが避難した図書館への進行を阻止するために戦いますが、苦戦をしいられます。
そこに……、
と、まじかっこよすぎる女、カイネが颯爽と登場!
さらに…、
絶対に!絶対に絶対に絶対にすっこんだりしません!」
とド根性エミールも参戦で、戦闘は図書館内にまでもつれ込みます。
善戦するも倒しきれなかったマモノを図書館の地下に閉じ込める主人公たち。
これで勝利かと思われましたが、突如、謎の魔王と黒い書が現れ、シロを取り込もうとします。
仲間たちの必死の呼びかけ……、というか、主にカイネからシロへの罵詈雑言に、我を取り戻すシロ。
ここの展開でレプリカントの作風が好きだなぁと思いましたね。
少年漫画みたいな仲間とのかたい結束と、シリアスなシーンにクスりと笑えてしまう楽しいキャラクターの掛け合い。
笑えるのに胸にグッときちゃうのって……、いいよね!!!
シロを取り戻した主人公たちですが、魔王には完全敗北。
ヨナを連れ去られてしまいます。
さらに、マモノを閉じ込めていた扉を抑えていたカイネも限界に達し、エミールに自分ごと石化するよう指示します。
レプリカントで最初の涙腺崩壊ポイントですね。
カイネを石化するか、石化せずに全滅するかを自分で選べるのがまた憎いんだ。。
目隠しを取り払いカイネを見据えるエミール。
自分に希望を与えてくれた人を、石化させなきゃいけないのか。。
負けるな!強くなれ」
最後まで仲間のことを気にかけるカイネに泣けてしまいます。
ヨナは連れ去られ、カイネも石化。
多くのものを失い、
待ってろ……カイネ
……必ず……必ず」
と、再起を誓う主人公と、空を見上げたエミールが映し出され、少年期が終了します。
青年期:変化
ヨナとカイネの喪失から5年が経過し、マモノを狩り続ける日々を送る主人公。
卓越した戦闘センスで眉ひとつ動かさずに敵を粉砕していくその姿にかつての柔和な雰囲気はなく、影を背負った青年になりましたね。
ちょっと近寄りがたい空気すらありますが、心根は変わらずにやさしく、仲間思いでホッとしました。
カイネの石化を解く方法があるかもしれないと、エミールの洋館の地下施設に潜り込むことになった一行。
ここでは、エミールが被験体であったことや、最強兵器に改造された姉の存在、そして、制御不能となった最強兵器を封印するためにエミールが作られたことが明かされます。
姉の最強兵器としての能力を取り込むことができたなら、カイネの石化を解けるかもしれないと考えたエミールは、
その時は
殺してくださいね」
と言い残し、暴走。
待て、待て、待て!
青年期、序盤から エンジン全開すぎるでしょ!
エミールが自分の命を主人公に託したこと。
大きな犠牲を払ってでもカイネを助けたいというエミールの想い。
そして、仲間であるエミールを絶対に引き戻すんだという決意の戦闘。
全部がごちゃ混ぜになって、めちゃくちゃエモいじゃないですか!!
そう決めたんだ!」
というセリフで始まる戦闘、かっこいいに尽きる!
暴走エミールを撃破することに成功したものの、その姿は、人とは呼べぬ奇怪なものになってしまいます。
立ち上がることもできないほどうなだれるエミールをやさしく包み込む主人公。
何があっても、俺達がついてる」
もう!主人公の人柄ッ!!泣
青年期:再会
石化解除の力を得たエミールはすぐさま、カイネの待つ図書館へ。
5年の歳月を経て……、カイネの石化が解かれます。
同時に、地下に閉じ込めていたマモノが復活!
レプリカントには数々のボス戦がありますが、「悲しい」とか「苦しい」じゃなくて、溜まった鬱憤を爆発させるように うわー!っと戦えたのはこのボス戦でしたね!
5年の時を経たリベンジマッチだよ!?
燃えないわけがない!
しかもね、戦闘中に「剣が軽い」と言った主人公にシロが、
存分に暴れよ!」
って、鼓舞してくるものだから、すっっごいアガるんですよ!
因縁のマモノを軽く一捻りした主人公たちはカイネに駆け寄ります。
バツが悪そうに顔をそらす彼を、当たり前のように「エミール」と呼ぶカイネ。
姿形が変わってもなおその名を呼ばれたことに驚くエミールに、
私は間違えぬ」
って……。
あ、あれ?
目から汗が止まらないんだけど?
5つの鍵
魔王の城の場所が明らかになったものの、封印を解くため各地の強いマモノを倒すことになった主人公たち。
どれも思い出深いんですが、いくつかピックアップして紹介します。
海岸の街・難破船
レプリカントの中でも一番ひどいエピソードがこの難破船でした。
行方不明の船頭さんを探してこの難破船へとやってくるのですが、そこには死体の山が……。
探していた船頭さん以外にも行方不明になっていた街の人が大勢殺されていたというお話です。
レプリカントには悲しいお話が多く登場しますが、このエピソードだけはあたたかみよりも残酷さが際立ったエピソードで、少し毛色が違うんですよね。
ちなみに、この難破船は人身売買に使われていた船で、人間になりたいマモノが人間を食っていたというエグみの特盛おまけ付き。


仮面の街・狼
悲しい悲しいお話は、仮面の街で起こります。
少年期に交流のあった仮面の王の結婚式に呼ばれた主人公たちですが、結婚式の最中に狼の奇襲に遭い、花嫁が死亡。
この花嫁も少年期に交流のあった「フィーア」という女性で、よその街から来たために街に馴染めず苦労を重ねて来たキャラクターだったんですよね。
王を守り死んだフィーアと、狼に憎しみを募らせ自ら討伐に赴く王。
狼を殺しても報われはしないとわかっているからこそ、狼を血に染めていく行為が虚しく感じられるボス戦でした。

崖の村・マモノの侵食
崖の村は、お話そのものというよりもここで起こったことが悲痛でしたね。
崖の村の住人が大量にマモノ化したため倒していくんですが、住人からしてみれば少し前まで自分たちの隣人や家族だった人たち。
その元住人たちをバッサバッサと倒していく主人公たちは、罵声を浴びせられ、まるで悪者のような扱いを受けます。
マモノを倒すことが正義であるのかどうか、、、主人公を支えていた価値観が濁っていく感じがしました。
強大なマモノを倒すために、最強兵器のチカラを使いすぎて暴走するエミール。
チカラに飲み込まれたエミールは、いつもと変わらない表情であるはずなのにおぞましさを感じさせます。
エミールの暴走で、崖の村は消滅。
罪のない人々まで殺してしまったと悲嘆にくれるエミールに、
もう……振り向くな」
と、主人公。
優しい主人公だけど、お気楽で薄っぺらな感じがしないのは、犠牲や喪失を知っているからで。
善と悪はオセロのように簡単にひっくり返ってしまうけど、せめて、自分の手の届く人たちの幸せを願うその優しさと強さが魅力的なのでしょうね。
魔王のもとへ
全ての鍵を入手し、いよいよ魔王のもとへと向かう主人公たちですが、不死身のイノシシに阻まれます。
倒しても倒しても復活するマモノに疲弊する主人公たち。
そこに、仮面の街の王と衛兵たち、参上!!
もう〜!
なんでかっこいい人たちは憎まれ口叩きながら登場するんだよ〜!
抵抗する主人公たちを追い出し、マモノを引き受けようとする王。
また遊ぼう!」
王様……、めちゃくちゃかっこいいのに、最期の言葉だとがわかってしまうから苦いよ……。
彼らだけではマモノに敵わないことを知る主人公は鋼鉄の扉を叩き続けますが、カイネにビンタで一喝され腹を括ります。
死地へと向かう仮面の王に、衛兵が、
我々がついております」
って言うのがね……、よき王、よき民なんだよ、ほんとに。
裏切りのデポルとポポル
仮面の王を振り切った主人公たちの前に、デポルとポポルが立ちはだかります。
デポルとポポルは、主人公の村の村長的な存在で、幼い頃からずっとお世話になっていた人。
しかし……、この驚くべきシナリオは、実は、オートマタに描かれているので、残念ながら想定内。
さらに、病によって衰退した人の魂と器を分け、その魂の入れ物として用意されたのが「レプリカント」であり魂を持たぬ存在だった。という、一連のゲシュタルト計画のこともオートマタをプレイ済みなら既知の事実だと思います。
プレイする前から、
- 主人公以外がすべてレプリカント
- 主人公を含めて全員がレプリカント
のどちらかだと思っていたので、やはりシリーズモノはイチから履行しないとダメだなぁと痛感しました。
重要なシナリオを知っていてもなお、感情を動かされてしまうのは、事実と物語は違うからでしょうね。
事実は人を語りませんから。
この世界の人々すべてが造られた存在レプリカントであり、殺し続けて来たマモノこそが人間だった。と。
レプリカントを管理する立場のデポルとポポルとの戦いは避けられません。
主人公がデポルを殺したことで暴走するポポル。
たまらずエミールのチカラで脱出する主人公たちですが、ポポルが生み出す爆発から逃げられそうにありません。
この醜い体になってからの姿も、本当に嫌でした
だけど、同時に誇りでした。だって……この姿のおかげで、
みんなと……仲間になれもの」
急に、感謝の気持ちを表明するエミール。
やめろー!!
別れの言葉なんでしょ?
そうなんでしょ!?
聞きたくないよー!!
そう言い残し、一人、ポポルの元へ。
エミールの名を呼び続けるカイネと主人公。。
エミール!!!
エミールぅぅぅぅぅ!!!泣
死を覚悟し残ったエミールですが「死にたくないなあ……死にたく……ないよお……」と、恐怖し暗闇に墜ちていきます。
王もそうでしたが、素直に死を受け入れる者は一人もいないのがいいね。
でも……、ここでもやはり、オートマタをやってると“エミールは死なない”とわかってしまうから、ほんと、オートマタを先にやっちゃダメだな!
魔王決戦ヨナとの再会
エミールを失い、無気力にうなだれる主人公。
大切な仲間を、自分の目的のために失ってしまったんだもんね。
そんな主人公にカイネは怒り、奮起させます。
ここでカイネが主人公を鼓舞する側に回ったのは、カイネが多くを失ってきたからという経験値の差ではなく、カイネも、エミールと同じ行動をとる覚悟ができているからなんだろうなと思う。
そして、いよいよ魔王と対面。
魔王は主人公の身体を器にする人間の魂であり、ヨナの身体は“レプリカントのヨナ”と“人間のヨナ”が共存している状態でした。
人間のヨナのためにレプリカントを倒そうとする魔王と、自分の妹であるレプリカントのヨナのために魔王を倒そうとする主人公。
どちらも、「大切な人を取り戻すために」という同じ目的で刃を交えることに。
2人の戦いを見ていたヨナは、レプリカントのヨナに身体を返すため、陽の光を浴び消滅。
妹を失い凶暴化した魔王を倒すため、白い書は自分を犠牲にします。
アァ〜、普段憎たらしい口をきくキャラクターの素直な言葉って、ダメだよね、きちゃうよね。泣
シロという大きな犠牲を払い、魔王を撃破した主人公は妹を取り戻します。
目的を果たした主人公は一緒に帰ろうとカイネを引き止めますが、カイネは、
と、別離を選択します。
この時はまだ、深くは理解していなかったけれど、マモノ憑きであるカイネの存在は平和とは程遠い時限爆弾のようなもの。
主人公が妹を取り戻したあとに別離すると決めていたならば、この戦いは、カイネにとって主人公と別れるための旅だったとも言えるんだよね。
悲しいなぁ、せつないなぁ。
平和に暮らす少年期の主人公とヨナが映し出され、1周目、終了です。
2周目:カイネの世界
2周目となるカイネ編では、これまでの物語がカイネの視点で語られます。
今まで倒してきたマモノたちの声が聞こえる見えざる物語ですね。

「マモノは悪である」という視点で戦ってきた主人公ですが、実際には、
仮面の街の狼たちは仲間の狼を殺された報復、ロボット山は孤独な機械がマモノを守るための防衛……、と、どちらが悪、どちらが善ではない、やられたからやり返すのやりきれない戦いばかりでした。
カイネは、マモノ側の悲しみや憎しみを知っていてなお、主人公についていき続けてたんだなぁ。
それは、無知であることよりずっとキツイ。
人間とマモノ。
相容れぬ2つの存在それぞれに戦う理由があるのなら、自分がどちら側の人間であるか、誰のために戦うかで、身の置き方を決めるしかない世界だよね。
カイネは自分を許し、居場所になってくれた主人公の側についた。
マモノとの違いはそれだけなんだろうな。
ラスボス撃破後には、ポポルの爆発で飛ばされたエミールがどこかの砂漠に登場。
と顔だけでコロコロと転がっていくエミール。
2周目はこれで終了。
3周目:本当の物語
3周目はね、やられました。
そういう物語でしたか!と驚きました。
ラスボスクリアまでは1周目2周目と同じストーリーが展開しますが、ラスボスを撃破し、主人公のもとから去ろうとするカイネに異変が起こります。
身体の中に巣食うマモノ「テュラン」に飲み込まれようとするカイネ。
シロにも負けず劣らず、旅の間中悪態をついていたテュランですが、その口からついて出た言葉は……。
……違う……違う違う違う!楽しくなんかない!
おまえを飲み込んで、暴力の塊になって、悪意を世界に撒き散らせるっているのに
なんでこんなに虚しいんだ!なんでこんなに哀しいんだ!」
なんだよ、テュラン、カイネへの愛に溢れてんじゃんか!
テュランにその意志がなくとも、カイネの身体は蝕まれ、その存在は消えようとします。
私を……殺せ
最後の……頼みだからな」
そう言い残し、マモノに飲み込まれるカイネ。
わたしはずっと、
ヨナがヒロインであり、物語の目的だと思ってたので、それがひっくり返ってカイネをめぐる物語だったのだとわかったときに、うわ〜、やられた〜!!!ですよ。
ヨナももちろん大切だけど、一緒に旅して苦楽を乗り越えた仲間への想いの方がプレイヤーにとっては強いじゃないですか!!
カイネを愛してるじゃないですか!!
カイネにとって、エミールの存在がいかに大きかったのかにも改めて気付かされました。
しかもね……、カイネ戦の最中に主人公がさらりと「愛する人1人も助けられないで……」って言うんですよ。
まっすぐに愛を口にする主人公って……、そんなのかっこいいに決まってる!
3周目:2つの方法
暴走カイネを撃破すると、カイネを助ける2つの方法が提示されます。
ひとつは、カイネを殺し業苦から解放してやること。
もうひとつは、主人公の“存在”と引き換えにカイネを“人間”に戻すこと。
もちろん、「自らの存在と引き換えに〜」を選ぼうとしたんですが、まずはカイネを殺さないと「Cエンド」っていうのが見れなくなっちゃうらしいので、渋々カイネを殺すことに……。
主人公は、カイネの胸を剣でつらぬき、カイネを業苦から解放します。
この時、口づけしようとするのが切なくってね。。
カイネにプレゼントした月の涙だけがその場に残り、3周目のCエンドが終了です。
3周目:もうひとつの方法
悲しいカイネとの別れを引きずって、鼻をずびずび言わせながら挑んだ再びの3周目。
最後の選択肢で、前回は選ばなかった「自らの存在と引き換えに〜」を選びます。
しつこいくらいに確認画面が表示され、「はい」を選択し続けると、すべてのゲームデータが消去されます。
これまでに得たアイテムも、手紙の数々も、セーブデータも、すべてが失われていきます。
ゲームならではの演出に感心しながらも、やっぱりセーブデータが消えていくときは、なんとも言えない虚脱感がありましたね。
約30時間のセーブデータが無に帰すわけですから。
この虚脱感がゲームのストーリーと合わさって、“存在が消える”ということを真に体験できたように思います。
目を覚ましたカイネは、ヨナを助けた恩人として記憶されますが、そこに主人公の姿はありません。
カイネの脳裏に見覚えのない男性の姿がかすみ、
とても大切な、何かを……」
と言葉を残して3周目Dエンドが終了です。
4周目:3年後
カイネがヨナを助けて3年後。
誰かに死の淵から助けられる夢を見ては、涙を流して目覚める日々。
なにかを忘れているような気がするも、思い出せない日々。
いつものようにマモノを狩っていたカイネは、神話の森の深部へとやってきます。
世界のすべてを記憶しているという不思議な場所には、謎めいた2人の子どもが。
カイネは、データから作り出したいうカイネの幻影と戦いますが、倒しても倒しても次から次に生まれるカイネの幻影。
もうダメか……という瞬間……、
最強兵器エミール、登場!!!!
だぁぁああぁぁあ!!!
待ってたぞ!
エミールぅぅぅううぅぅ!!!!
腕!
腕、どうしたよ!?
敵を一掃したエミールに差し伸べられた4つの手の、どれをとったものかと困惑するカイネ。
あぁ〜、もう〜!
レプリカントのこういう和ませ方が 本当に好きなんですよ〜!
最強なのにどこか抜けてるエミールはすごくチャーミングだし、再会が泣くほどうれしいのにどこか可笑しくて泣き笑いしちゃう。
感情を表に出さないカイネが言った「……心配したんだぞ」っていう、その言葉だけでもう十分だよね。
4周目:思い出せ
カイネとエミールはさらに深部へと進み、カイネの最悪の記憶と対峙。
因縁のおばあちゃんを殺したマモノと戦いますが、マモノは高所を動き回り、なかなかカイネの攻撃が当たりません。
そんなとき「どうした、まだ思い出せぬか……」と、口の悪い書物、シロ登場!!
仲間が次々と集結していく胸熱展開に、うれしい涙がこみ上げてきますよ!
勝ち取ろうぜ、ハッピーエンド!
シロの言葉に、すべての記憶を取り戻すカイネ。
自分が生きてる意味は自分が決める!
この命も私が勝手に使う!だから……
とっとと戻って来い!」
あぁ〜、あああぁっぁぁぁあぁぁぁ!!!
この走馬灯は反則でしょうよ……!!
なんてドラマティックなんだよぉぉぉぉ!!!
いや、バスタオル〜!
「僕たちの過去は、間違いだったのかもしれない」
「でも、後戻りはしない」
「たとえ……この世界が終わるとしても」
「大切な人がいる、世界だから」
カイネとエミールの2人のセリフが流れる中、巨大な月の涙が花を咲かせ、主人公を抱くカイネの姿とともに、ゲーム終了です。
まとめ
以上、『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』のストーリー感想をお届けしました。
わたしは考察がそんなに得意じゃないので、そちらはもっと得意な方にお任するということで。
主人公、カイネ、エミール、シロ。
本当にどのキャラクターも魅力的で、忘れられない物語に出会えたなぁという幸福感に浸っています。
長い長い感想記事に最後までお付き合いいただきありがとうございました。