ゲームと映画大好き!
わにやまさん(@waniwani75)です。
今回は、PS4『シェンムー3』の感想を書いていこうと思います。
未完のまま沈黙を続けていた「シェンムー」シリーズが、18年の時を経て復活!
ゲームとしては古さが目立つので快適さを重視する人には厳しいと思いますが、シェンムー独自の世界が好きな人は“変わらず”楽しめますよ!
というか、『シェンムー2』をプレイした人なら、あんな終わり方で終わらせておけないですよね!?
- 父親の仇を探して拳法家の青年が旅するストーリー
- 1980年代の”昭和レトロ”な中国が舞台
- 広い街には遊びが多数!一日の過ごし方が自由すぎる!
このゲームの記事 | |
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シェンムー3
プレイ時間 | 時間 |
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ジャンル | アクションアドベンチャー |
難易度 | 初心者〜中級者向け 難易度調整なし |
ストーリー | 続編であり未完 過去作のダイジェスト映像を収録 |
壮大なストーリー再び!中国の街で自由に遊べるアクションアドベンチャー
『シェンムー3』は、亡き父の復讐を果たすために青年が旅をするアクションアドベンチャーです。
壮大なストーリーとオープンワールドの原点として人気を博したシリーズの“らしさ”は健在で、美しく生まれ変わった新しい「シェンムー」の世界を楽しむことができます。
今回の舞台は「白鹿村」と「鳥舞」という架空の街ですが、“中国っぽさ”を感じられるように巧みに脚色されており、絶景をつなぎ合わせたような中国の景色が見事!!
広いマップでありながら視点を計算された美しい風景と、商品のひとつひとつまで丁寧に描かれてた街は、見て回るだけでも楽しく、労を惜しまない細かなディテールがリアルな街を生み出しています。
主人公は拳法家の青年なので、戦闘はパンチやキックを組み合わせた技の応酬です。
RPG要素が強くなっており、道場で修行することで攻撃力が上がったり、コマンド技を使い込んでショートカットに登録すると難しい技を簡単に繰り出せたりと、拳法を使いこなして敵を倒すカンフー映画のよう!
カンフー独特の構えや所作が美しいですし、また、鍛錬を積んで強くなっていくという成長ストーリーもドンピシャなので、カンフー映画の雰囲気が好きな人はたまらないと思います。
広い街を舞台に主人公は父の仇を追っていきますが、遊び方は自由そのもの!
街には数々のショップやアルバイト先、ギャンブル場やゲームセンターがひしめき合っているので、一日をどんな風に過ごすのか街を散策するのも楽しみの一つです。
どんな人にも名前があり、声があり(フルボイス)、豊かな個性があるシェンムーのキャラクターたちは一度見たら忘れられない人ばかりです。

広い街に詰め込まれた遊びの数がスゴイ
『シェンムー3』で主人公が訪れる街は広大ですが、さらに驚かされるのは密度の高さです。
回復アイテムを売っている店を一つとっても、パン屋、八百屋、串屋、薬屋……と選択肢は多く、また、同じ種類の店が街に3店舗以上は存在します。(店ごとにラインナップや買値が違う)
店の数が尋常じゃないです。
他にも、昔ながらの遊びが楽しめる遊技場や、ゲームセンター、ガチャガチャのような収集アイテム、アルバイトも何種類かあるし、
ってくらい詰め込まれまくっています。
主人公の所持金は結構ギリギリなので、アルバイトやギャンブルでお金も貯めなきゃいけないし、修行してステータスもあげたい。でも、遊びたい!
一日に進めることができるストーリーには限りがあるので、残りの自由時間をどう過ごすか考えるのがすっごく楽しいんです。
と、時間やスケジュールを見ながら行動していると、本当に「シェンムー」という世界で生活しているような気持ちになってくるのが面白いですね。
ヒロイン・シェンファとの絆が深まるストーリー
シェンムーは、主人公の涼が父の仇を追う復讐のストーリーですが、今作は、失踪してしまったシェンファの父親を探すことがメインになっています。
なので、シェンファとは常に一緒。
この物語のヒロインでありながら、あまり語られてこなかったシェンファの人となりに触れ、絆を深める章になっています。
ゲームの前半に2人は寝食を共にするので、世間話をしたり、幼少期のエピソードで笑い合ってのどかな時間を共有します。
いまだ未完のストーリーですが、最後には因縁の相手と会えたり会えなかったり?
『シェンムー4』を待ち望む日々がまた始まりますよ?
ダイジェスト映像で過去作をプレイしていなくても楽しめる
「シェンムー」シリーズは、ストーリーががっつり続きものなので、普通にゲームを開始すると未プレイの方はまったくついていけないと思います。
メインメニューに過去2作のストーリーをまとめたダイジェスト映像が収録されているので、まずはこちらをご覧になるのがおすすめ。
ダイジェスト映像って、未プレイの方が本当に理解できるのか疑問に思うようなものもあったりするのですが、『シェンムー3』はしっかりとストーリーが掴めるダイジェスト映像になっているので前知識は不要です。
プレイ済みの方も熱いものがこみ上げてくる名回想になっているので一見の価値ありです。
時代遅れ感は否めない?
『シェンムー3』は、ゲームとしてはかなり古いです!
グラフィック面では本当に美しく生まれ変わりましたが、キャラクターのぎこちない挙動(壁にぶつかると静止する)や機械っぽい会話シーンなど、中身の進化はあまり感じられず、時間が止まったままの印象を受けました。
なので、このゲームを楽しめるのは「現代にリマスター版を楽しめた人」か「シェンムーの世界観・空気感が好きな人」に限られます。
”オープンワールドの原点”とまで言われた「時代の先駆者・シェンムー」が好きだった人が期待するものはここにはありませんのでご注意を!
シビアなQTEの多用も前作から引き継いでいるので、QTE嫌いの人もやめておいた方がいいかと!
新キャラのことをもっと知りたかった!
「シェンムー」では、旅先で出会った人たちとの交流も大切なストーリーの一部ですが、今作では新キャラクターとの交わりが薄かったように思います。
その土地を離れるときに、出会ったキャラクターのことを思って別れが惜しくなるような、そういう寂しさが薄かったかなぁと。
『シェンムー 1&2』にそれぞれ思い出されるキャラクターがいたように、深く刻まれるキャラクターは絶対必要!!
未完のストーリーであることも人によってはマイナスになりそうです。
「食事」の新要素が惜しい!
『シェンムー3』では、新要素として「食事」という概念が導入されています。
主人公の体力は、時間経過やバトルで消耗し減り続けているので、食べ物を食べて回復しなければなりません。
これを聞いたとき、わたしは、
と思ったのですが、実際にプレイしてみると、店で買った料理を「アイテム欄から使用するだけ」という味気なさで 大ショーック!!
美味しそうな料理と、涼さんのモグモグシーンを期待したのはわたしだけですか!?
体力が減ると走れなくなる不便さがあったり、うっかり体力が減ったまま戦闘に入ると負け確実だったり、思ったより食事要素を楽しめきれなくて惜しかった!
まとめ
青年の壮大な復讐の旅を描くアクションアドベンチャー。
ゲームの中身は古臭さが否めず、かつての「シェンムー」が見せたような“新しいもの”は望めないのでおすすめできる人は限られますが、細やかな作り込みによる味のある世界観は失われておらず、シェンムーの空気が好きだった人は楽しめると思います。
街に豊富な遊びが詰め込まれているので、メインストーリーそっちのけでミニゲームにハマっちゃうような寄り道好きは幸せになれるゲームです。
とても正直な感想をいうと、うれしさ半分がっかり半分という感じでした!
わたしはリマスターで「シェンムー」を好きになったので、今作も十分に楽しめたのですが、“古いゲームのリマスターだから”という理由で目を瞑れていた不完全さがそのまま残ってしまっていて、プレイしていて快適とは言いづらかったです。
ただ、戦闘に関してはかなり良くなっていて、覚えた技を出しやすくしていたり、難易度調整がない分を成長要素で補えるなど幅広く遊べるようになったなぁと思います。
そして中国の街がキレイ!!
これは本当に『シェンムー3』をプレイしてよかったと思う部分ですね。フォトモードがないのが悔やまれる!!
なんだかんだと言ってしまいますが、シェンムーは大好きなゲームなので4にも期待しています!