ゲームと映画大好き!
わにやまさん(@waniwani75)です。
今回は、PS4/Nintendo Switchのダウンロードソフト『The First Tree(ザ ファーストツリー)』の感想。
プレイヤーはキツネを操作して、美しいフィールドを駆けまわります。
低価格で楽しめる雰囲気ゲームなので、大作ゲームの合間にほっこりプレイしたくなる一作です。
では、さっそく感想を書いていきますよ!
- キツネを操作して森を探索していくアドベンチャー!
- ある男性が父親との関係を振り返る内省的なストーリー
- 幻想的で森林世界と音楽に癒される!
The First Tree(ザ ファーストツリー)
プレイ時間 | 2時間 |
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ジャンル | アドベンチャー |
難易度 | 誰でもプレイできる |
価格 | 1,000円(税込) |
ローカライズ | 日本語吹き替えなし 翻訳に違和感はないが字幕が見づらい |
キツネを通して父を思い出すアドベンチャー
『The First Tree(ザ ファーストツリー)』は、キツネを操作して絵画タッチのフィールドを駆けるアドベンチャーゲームです。
かわいくも神秘的なキツネが駆ける森の中は、幻想的な美しい景色で溢れています。

ゲーム自体は非常にシンプル。
キツネを操作してフィールドを駆け回りながら、散りばめられたアイテムを掘り起こすことで、語られる会話を聞いてゆくというもの。
一見するとキツネが主人公のゲームですが、実はこれは「夢の中で見た景色」という設定で、2人の男女が互いの思い出を振り返っていきます。
男性は父親との関係について感じていた心のモヤを彼女に向かって話し、女性は彼の言葉に耳を傾け相槌を打ったり自分の経験を彼に話します。
と、2人の会話から感じ取ったり、男性の中にある「父親」という消化しきれぬ存在に想いを馳せたり。
キツネという間接的な存在を使って、ストーリーを解き明かしていくゲームならではの表現が美しいです。
また、音楽の使い方が絶品。
無音をベースにしていることで、美しいロケーションとともにドラマティックなメロディが流れたときの心地よさに酔いしれることができます。
キツネに導かれる穏やかな小説のようなストーリーを楽しんでみてください。
探索しながら自由に駆ける
一本道をただ進むだけのような雰囲気ゲームは特にプレイする人を選びますが、『The First Tree(ザ ファーストツリー)』は広いフィールドを探索していくので、ある程度の自由度が確保されています。
会話を聞くことができる発掘場所の目印として「光の柱」がのびているので、フィールドを駆け回り、「あっちの光から取りに行こう!」「向こうにもあるかもしれない!」と、プレイヤーの足が赴くままにフィールドを駆けるまわることができます。
この自由度と探索要素は、個人的に嬉しいポイントでした。
地味なゲームではある
ゲームプレイに自由度があるとはいえ、地味であることはいなめないかと思います。
アクションの特徴といえば、2段ジャンプができる程度で、複雑なジャンプアクションは求められません。
戦う要素も存在せず、ゲームの大部分はフィールドを駆けることに費やされます。
たくさんの”遊具”がないとゲームを楽しめない人には向きません。
大人が小説を読むような感覚で手に取るゲームです。
自分の好みと照らし合わせてみてください。
日本語ボイスがあればgoodだった!
もっとも残念なのは、日本語音声がなく字幕オンリーであることだと感じました。
ゲームの中で、男性が自らの過去を長尺で語りますが、内容は他愛のないこと。
父親とはこんなことをした。
活字で読むには興味をそそるトリガーが弱いので、「音声で会話を聞き流しながら景色を見る」というのがベストな形だったと思います。
わたしは会話文を読んでいて、聞き手である女性が彼と顔を付き合わせて、目と目を合わせて話してる絵が頭に思い浮かびませんでした。
たとえば。
ベンチに並んで腰掛け、木々を眺めながら彼の話を聞いている。
彼も、景色を見ながら過去に思いを馳せている。
わたしが思い浮かべたのは、そんな絵です。
なので、字幕よりも音で聞き、景色とともに会話を楽しむのがもっとも『The First Tree(ザ ファーストツリー)』の空気感をつかめるローカライズではないかと。
もうひとつは、字幕の表示です。
字幕は文章の塊がまとめて表示されるので非常に読みづらいです。
活字がどーん!と表示されたら読む気が失せる人もいると思います。
短い文章を、英語音声とともに表示させていく方が読み手にやさしいだろうと思います。
まとめ
キツネという美しいキャラクターを中心に据えて、グラフィックとストーリーを楽しむアドベンチャーゲーム。
移り変わる景色を楽しみながら、随所で流れる音楽に耳を澄ませてみてください。
遊びとしての刺激は弱いので、雰囲気ゲームが苦手な人にはおすすめしません。
自由にあっちへこっちへと、探索しながら楽しむ雰囲気ゲームは好きなので、なかなか楽しめました。
フィールドグラフィックは光の使い方がうまくて見惚れてしまいます。
…が、日本語ボイスがないのは残念。
もっと素晴らしい体験ができたはずなので、販売価格が1,000円を超えてもボイス付きで出してほしかった!