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The MISSING -J.J.マクフィールドと追憶島-【レビュー・評価】「自分自身を否定しなくてもいいんだ」というメッセージを強く打ち出した美しくて残酷な2Dアクション

レビュー・評価

ゲームと映画大好き!
わにやまさん(@waniwani75)です。

PS4/Nintendo Switchのダウンロードソフト『The MISSING -J.J.マクフィールドと追憶島-』の感想を書いていきます。

ストーリー性の高い2Dアクションで、きれいな女性が主人公って、やるしかないでしょ!と鼻息荒く購入した本作!

意外にも人を選びそうなポイントの多いゲームだったので、どんな人が楽しめるのか、どんな人には不向きなのか、わかりやすく紹介していきますよ!

どんなゲーム?
  • 人体の切断や自傷を駆使してギミックを解く2Dアクション!
  • 消えた親友を追いかけて明かされるミステリアスなストーリー
  • 情緒的な自然のビジュアルとアメリカの風景が美しい!

 

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The MISSING -J.J.マクフィールドと追憶島-

 

プレイ時間 5時間半
ジャンル アクションアドベンチャー
難易度 初心者〜中級者向け
過激表現 人体バラバラや地飛沫などあり、かなりグロテスク

 

The MISSING -J.J.マクフィールドと追憶島-:短評

『The MISSING -J.J.マクフィールドと追憶島-』は、主人公のJJが姿を消してしまった親友のエミリーを探す2Dアクション。

スラッと長身でモデルのようにキレイな女の子が主人公のゲームですが、ゲーム内のギミックがかなりグロテスクなのでご注意を!


主人公は、傷を受けても再生できる能力を持っていて、

  • 身体を切断され頭部だけになって小さい通路を進む
  • 切断された自分の腕を投げて仕掛けを動かす
  • 火だるまになって障害物を燃やす

など、自ら危険なギミック(回転ノコギリや燃え盛る炎)に飛び込んで身体を傷つけながらステージを進んでいきます。

傷を再生できるとは言っても“痛み”は感じるため、画面に血飛沫がとんだり、ダメージを受けると悲鳴をあげたりと、痛々しいのなんの!

グロテスクなのが苦手な人にはおすすめできません。


しかしこのゲーム、意味もなく主人公を切り刻んでいるわけではありません

彼女の受ける痛みは“心の痛み”を表現しているため、グロテスクであればあるほど彼女の苦しみの深さを身をもって体験できるという、ゲームならではのストーリーテリングが光ります。

「すべての人が自分自身であることを否定なくても良いのだ」

という作品のメッセージを、美しいビジュアルと残酷なゲーム性で力強く伝えてくれるストーリー性の高い2Dアクションです。

身体を使ったギミックが新鮮


“2Dアクション”と一言にいっても本当にたくさんの種類がありますが、自身の身体を使ってステージを攻略していくというアイデアが新鮮で驚きながらプレイできました。

だって普通、障害物に火をつけるギミックがあったら、火をつける方法は「松明を使って火を持ち運ぶ」とかですよね?

それが、自分の身体を燃やして丸焦げになりながらギミックを解いていくなんて 聞いたことがありません!

グロいことはグロいのですが、切断や火だるまになって傷を負ったときはキャラクターが影絵のような黒いシルエットで描かれるので少しはマシになっていると思います。

高い独創性を確立しながらも、ゴア表現が悪目立ちすることなくストーリーと融合していて、グロいのに美しいとまで感じさせてくれました。

ステージデザインやキャラクターデザインがきれい!


わたしが本作に興味を持ったきっかけでもあるのですが、キャラクターデザインがとてもきれいではないでしょうか?

手足の長いすらりとした高い頭身と、ディテールにこだわられた今風の衣装デザインが とってもかわいいです!

また、ステージデザインも素晴らしく、自然風景の美しさやアメリカの町並みは歩いているだけでもワクワクできますし、逆に恐ろしい雰囲気の中を華奢な女性が歩くことで不安を掻き立てられます。

ゲームでビジュアルも重視する人には、これだけでも購入動機になりますね!

スマホのメッセージのやり取りがリアル


本作の舞台となるのは「追憶島」と呼ばれる不思議な場所で、ゲームを進めると過去のメッセージのやり取りがスマホに復活していきます。

プレイヤーは過去のメッセージをたどっていくことで、

  • J.J.がどんな人物だったのか
  • どんな友人たちがいてどんな問題を抱えていたのか

を紐解いていきます。

19歳の若者らしい言葉やスタンプで綴られたリアルなメッセージの数々は、彼女の日常を想像させてくれのには十分で、同級生や後輩、先生、親など、異なる関係性の相手との会話を描くことで、一人の人間が持ついろんな顔を表現しています。

過去のメッセージを復活させるには、ステージに隠された「ドーナツ」を集めていかなければいけないので、収集要素をしっかり回収したくなるプレイ動機にも一役買っています。

排他的思想の持ち主にはオススメしない


ストーリーの問題上あまり多くは語れませんが、排他的な思想の持ち主には本作は不向きかと思います。

若い世代であればすんなりと受け入れられるストーリーでも、世代や環境によっては好みが分かれることがあるかもしれません。

近年話題になっているポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)に否定的な方は、共感しにくいストーリーと言えそうです。

まとめ

グロ耐性がないとかなり厳しい2Dアクションですが、ゲームというコンテンツを生かして強いメッセージを表現したタイトルです。

首だけになってゴロゴロ転がったりするので、人体バラバラが無理な方は 絶対やめておいた方が良いです!

ただ、グロいだけのゲームではないので、過激な表現とストーリー、ゲーム性が生み出す一体感は本当に見事です。