7/13 22:00-コメントに返信しました。
おすすめ記事

To The Moon(トゥ ザ ムーン)【レビュー】来たるSwitch版は至極の1作になりそうな予感…!「月に行きたい」老人の最期の願いを叶える遡りアドベンチャー

レビュー・評価

ゲームと映画大好き!
わにやまさん(@waniwani75)です。

今回はios/android『To The Moon(トゥ ザ ムーン)』の感想。

「月に……、彼は月に行きたいと願っています」

そんな美しいセリフから始まるこのゲームは、大きなポテンシャルを秘めたタイトルです。

でも…、だからこそ、あえて言いたい。

日本語訳に難ありの、ios/androidバージョンは買わないでほしいと!

2019年夏にNintendo Switch版の発売が決定していて、日本のスタジオによるアニメ映画化も決定している、今後の飛躍に期待できる一作の魅力を書いていこうと思います。

どんなゲーム?
  • 月へ行きたいと願う老人の記憶に潜り、過去を紐解くアドベンチャーゲーム!
  • 細かく描かれたグラフィックと巨大な月に魅せられる雰囲気がいい!
  • 過去から過去へのジャンプ時にはちょっとしたパズル要素が楽しめる!

 

スポンサーリンク

To The Moon(トゥ ザ ムーン)

プレイ時間 4時間半
ジャンル アドベンチャー
難易度 誰でも楽しめる
価格 ios:600円/android:520円

 

簡単操作で楽しめる上質なアドベンチャー

余命いくばくもない老人の「月へ行きたい」という願いを叶えるため、老人の意識下に潜り込んで記憶をさかのぼっていくアドベンチャーゲーム。

素晴らしいサウンド、ビジュアル、ストーリーテリングによって、心地よい余韻を感じることのできる1本です。


主人公2人は、死を間際にした人の思い残した夢を叶えることを仕事にしており、灯台のふもとにたてられた一軒家を舞台に物語は進んでいきます。

丁寧に描き込まれたグラフィック、このゲームを象徴する大きな月、ドット絵のキャラクターが、記憶の旅をエモーショナルに彩ります。

本当に素敵なグラフィック!

ゲームの一連の流れは、

過去に飛ぶ
 ↓
調べられるオブジェクトを探して、記憶のカケラを集めるとストーリーが進む
 ↓
次の過去へ飛ぶ

というサイクルになっていて、戦闘などは存在せず、スマホのタップ操作だけでも快適にプレイすることができます。


老年期からだんだんと記憶を遡り、青年期、少年期…。
過去へと遡っていくにつれて、老人が「月に行きたい理由」が明らかになっていきます。

灯台のふもとに家を建てた記憶。
大切な人との出会いと結婚の記憶。
大切な人に訪れたある変化。

老人の半生が丁寧に描かれています。

ストーリーの中には、何度も出てくる特別なアイテム(例えば、カモノハシのぬいぐるみ、折り紙のウサギ、ピアノ)があります。

最初の段階で、

これにはどんな意味があるのだろう?

という疑問を持たせ、どんどん過去に遡ることで思い出の品に秘められたストーリーが語られていく”逆さまシナリオ”がお見事!


老人が「月へ行きたい」と願うその思いをゲームをプレイして知ることで、「 月 」という到底届きそうにない目標の実現がカタルシスをもたらします。

イヤホン装着でのプレイが推奨されているほど、音楽、音の品質が高いので、ぜひ『To The Moon(トゥ ザ ムーン)』の世界に浸りきって楽しんでみてください。

スマホ版は日本語訳が残念


『To The Moon(トゥ ザ ムーン)』最大の欠点はローカライズです。(スマホ版)

日本語のディテールをまったく表現できておらず、これはもう、残念!としか言いようがありません。

会話というより文章を読み上げているような日本語訳は、会話のキャッチボールが成り立っていないと感じることが多々。

いくつか例を挙げてみます。

おかしな日本語訳
「君のヘッドギアはソファの上にだよ」
「お母さんはずっとあなたを愛してきたわ」(子供のセリフ)
「機械を設置することになりますか?[する/しない]」

 


ストーリーの中で、何人ものキャラクターが登場しますが、ディテールの欠如によって、まるで、一人の人間がずっと喋っているように聞こえます。

もともとドット絵でキャラクターの表情が乏しいうえに、ストーリーを楽しむタイプのゲームですから、もっとも重要な点が欠落していると言ってもいいでしょう。

”言葉の力”って、ほんっとに大きい!

この日本語訳では、本来の魅力の4割程度しか発揮されてないのではないでしょうか。

夏発売予定のswitch版では、翻訳が見直されているそうなので、わたしは新翻訳版をおすすめします。

絵を揃えるパズルが面白い!


過去に飛ぶときは、思い出の品を使ったちょっとしたパズルがあり、絵柄を揃えるのが「レイトン教授」的な頭の体操になります。

最短の手数が表示されているので、揃えられるようにトライするのが面白いです!(何度でも手数をリセットできる)

まとめ

上質なストーリーを楽しめるアドベンチャーゲームですが、個人的にはios/android版の購入はおすすめしません。

日本語訳にまるで魅力がなく、本来の魅力を発揮できていません

言葉の力はそれほど大きなものだと思っています。

もっと面白いはず。もっと心が動くはず。

夏に配信予定の、翻訳を見直したNintendo Switch版で多くの人に本来の魅力が届くことを願うばかりです。

コメント

  1. 最近スマホで買い切りの面白いゲームはないかと
    探していたところ、To The Moonはどうかと思ってました。
    ですが、せっかく新翻訳版をおすすめしてくれているので、
    大人しく夏のSwitch版を待つことにします^^
    詳細レビューありがとうございました。。

    • 価格が安いのがスマホ版の魅力ではありますが、とてももったいないローカライズなので、ぜひ新翻訳で楽しんでくださいー!!^ – ^
      わたしも教えてもらったFlorence、時間見てプレイしたいです♪