ゲームと映画大好き!
わにやまさん(@waniwani75)です。
PS5/PS4『テイルズオブアライズ』のストーリーを振り返ってみたいと思います!
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テイルズオブアライズ
カラグリア編
主人公とヒロインが初めて出会う「カラグリア編」。
ゲームをクリアして改めて振り返ってみると、アルフェンに出会ったときのシオンの心はいかほどだったのだろうか、と、思いを巡らせずにはいられませんね。
のちに、シオンが
と言っていたように、触れれば誰もが顔を歪め傷つくその身体に、触れただけでなく助けたアルフェン。
この時は鉄仮面をつけていたのでアルフェンの表情をうかがい知ることはできませんが、それでも驚いたんだろうなぁ。
シオンの心は、単純に「喜び」であるとか、そういう明確な感情ではなく、戸惑い……かなぁ。
シオンにとってのアルフェンは、これまでの経験にない、自分の生きてきた世界の外側にいるような存在でしょうから。
触れるものを傷つける「イバラ」を持つヒロインと、痛みを感じない主人公。
互いの特異な体質がピタリとハマったようなこの出会い。
いや、むしろ、2人を引き合わせるためにこそあったのだろうと思わせるこの運命的な出会いが、どんなストーリーを見せてくれるか、期待でいっぱいでした!
シスロディア編
リンウェルが仲間に加わりパーティの雰囲気がどん底の「シスロディア編」。
もう〜、やめて〜〜〜!!
って嘆きたくなるほど(いや、実際嘆いてた!)、ギスギスとしたパーティの雰囲気に耐えられませんでした!
レナ人への憎しみをシオンにぶつけるリンウェルと、他人を慮れないシオンの物言いの相性は最悪で、ジルファが抜けてからはもう手がつけられない……。
そんなジルファはというと、死亡フラグが立ちまくりで、死ぬ前から心の中でお線香あげてました。
人はいつだってやり直せるんだと、アルフェンの旅に同行することを決めたロウ。
ようやくムードメーカーの明るいキャラクターが入ってくれて、少〜しだけ、ほんの少〜しだけ、パーティの雰囲気が上向いてきました。
メナンシア編
レナ人の統治にありながら、表面的にはレナ人とダナ人が共存している「メナンシア」。
メナンシア編は複雑なキャラクターの思惑が入り混じる 見応えのあるストーリーでした!
一番印象的だったのは、共存を成し遂げているにも関わらず、統治者がレナ人だからと現状を直視できないリンウェルの姿。
皮肉なことに、今現在、この中でもっとも差別主義者でレナ人に近しい存在なのはリンウェルなんですよね。
しかし……、のちに明かされるストーリーを考えても、リンウェルのレナ人への憎しみって結構謎なんですよね。
魔法使いの家系であるために、レナ人だけでなく、ダナ人からも身を隠して生きてきたリンウェル。
それってつまりダナ人も同じように自分たちを迫害する存在ってことだから、どちらかというと、シオンのような「レナ人もダナ人も関係なく敵!」という思想になりそうなものなんだけど、リンウェルの憎しみの対象は徹底してレナ人にのみ向けられるんですよね。(一族殺しだから?)
さて、話は本筋に戻って、テュオハリムのハリボテ政権に。
どんな理由であれ、結果としてみればテュオハリムは理想的な頭首ではないでしょうか。
300年も続いたレナ人とダナ人の軋轢を溶かし、人種を超えてともに働き支え合う理想国家。
それが「悲鳴を聞きたくない」という独りよがりな理由からであったとしても、レナ人とダナ人の未来の姿は、ここ、メナンシアにあると思います。
ただ、やはり「信念のなさ」というのはどこかで綻びが生まれるもの。
平時と有事の政治の違いは、コロナ禍にいるわたしたちはまさに今、痛感している真っ最中ですから、有事になんの行動も起こせないテュオハリムには感じるものありました。
勘のいいテュオハリムのことだから、もしかしたら謀反に気付いていたのかもしれませんね。
でも、自分に届かない悲鳴ならば我関せずを決め込める。
そんな弱い自分が暴かれ、己が未熟さに向き合い、大事な場面で再登場してくれるテュオハリムはかっこよかったです。
キサラが仲間になるシーンも好きですね。
恨みもしません
ですがもう仕えることもしません
私は私の信じた夢のために戦います」
キサラもキサラで、与えられたものの真偽を問うこともなく盲目に信じるだけだった自分を省み、前に進もうとしている。自分の足で。
魅力的な仲間キャラクターが2人も増え、頼もしい限りです。
ガナスハロス編
スルドから政権を奪い取ったダナ人が統治する「ガナスハロス編」。
良いレナ人もいれば悪いレナ人もいる。
良いダナ人もいれば悪いダナ人もいる。
そんな当たり前のことを改めて突きつけられるお話でした。
新頭首となったデダイムは、レナ人とダナ人が逆転しただけの、支配構造をそのまま残した統治をする人物。
レナ人への攻撃が最高潮に達する気風の中で、シオンとテュオハリムにも態度を変えずに接してくれる側近の言葉が印象的でしたね。
「あんたはレナ人を恨んでないのか?」と聞かれ、
ただ……そこのふたりには殴られたことがないってだけだ」
シオンとテュオハリムは仲間うちからも(主にリンウェルから)敵視されていただけに、こういう風に考え、接してくれる人物がいるというのは救われる思いでした。
さて!
ようやくリンウェルの憎しみと向き合うときがやってきました!
あれだけレナを憎み、敵視していたリンウェルですから、親の仇との再会には、こうでなくちゃ!と膝を打つような狂いっぷりを見せてくれましたね!
いやしかし……、そんなリンウェルの前に立ちはだかるロウのかっこよさよ……。
お前の顔見てたら、放っておけなくて
やっぱ駄目だ。そのままやっちまったら、きっと後悔する。
だから……ごめん、ごめんな」
止めた理由をちゃんと説明できるわけでもない。
だけど、頭で考えるより先に心で動いてしまうロウらしい、実にロウらしい行動に胸を打たれました。
親の仇を前にして、戦意を折られてしまったリンウェル。
憎しみは力をくれる」
シオンはそんな風に言っていましたね。
憎しみを飼うのはいい。
しかし、憎しみに食われてはいけないのだと、そんな風に思うな。
シオンに励まされ、「イバラ」を持つシオンの気持ちを考えるようになったリンウェル。
やっと……、これでやっと、本当の仲間として向き合えますね。
「イバラ」の痛み
宿敵アウメドラを追いかけ、アルフェンの仮面が破壊される船上戦。
このシーンは、アライズ全編の中でも屈指の涙腺崩壊ポイントではないでしょうか!
ヴォルラーンとの戦闘で、仮面が破壊され、シオンを奪われたアルフェン。
シオンを助けようと手を伸ばし、シオンもまたアルフェンに手を伸ばすものの、仮面を失って痛覚を取り戻したアルフェンは「イバラ」の激痛に伏してしまうんですよね……。
夢から醒めた 。
そんな瞬間でした。
「イバラ」の呪いを宿すシオンが、誰かと触れ合うことなど、仲間を持つことなど、できはしないのだと。
現実を突きつけられ、抵抗もせず、手を伸ばそうともしないシオンに、プレイヤーの心もズタズタ……。
まぁ、意外と早くシオンは帰って来てくれるし、むしろなんかラブラブしちゃってくれちゃうんですけどね!!笑
愛だぜ!
いいぞー、もっとやれー。
(シオンをプレイヤーキャラで使っていたので、シオンが連れ去られた時は本気で焦りました)
衝撃のオープニング
終わりは近いな……。
シオンを取り戻し、終わりを予見していた全プレイヤーに、衝撃のカミナリを落とす『テイルズオブアライズ』最大のサプライズ演出が待っていました!
ストーリーの伏線的に、ヴォルラーンがラスボスではないのだろうなと思ってはいましたが、まさか……、まさか……。
もう一度オープニングが流れようとは誰が想像しましたか!?
始まったんだ 。
って言葉としてはよくいうけど、本当にもう一回始めるやつが どこにいるねーん!!
この時の衝撃ったらなかったですよ!
25時間もプレイして来て、ようやくオープニングだと……!?
びっくりするとともに、もしかしてレネギスはダナと同じくらい広大で、また新しい国々をいくつも冒険できるのかとそんな期待を持ってしまいました!
(その後レネギスの小ささに違う意味でびっくりする笑)
レネギスへ……
物語も終盤に差し掛かり、怒涛の名シーンが続きます!
ラスボスはもうちょっと先なのですが、みなでキャンプを囲み、最終決戦への意気込みを固めるこのシーンは大切なハイライトのひとつです。
世界の破滅を防ぐために「イバラ」を消し去らなければいけない。
しかし、イバラを消せばシオンは死ぬ。
ずっとその覚悟で戦ってきたはずのシオンが、アルフェンと出会い、仲間と出会い、「死にたくない」と願ってしまった。
……こんな思いをするくらいなら……!」
ようやく見えた、本心からの悲痛な叫び。
仲間を置いて、一人でレネギスへと旅立とうとするシオンを仲間たちが引き止め、彼女の運命をともに背負ってくれるやさしさに胸がいっぱいになりますね。
皆でだ。独りでなく」
もう少しだけ夢を見させてもらうことにするから」
こ、ここっ、このやり取り……。
あぁ、あぁぁああぁううぅぅぅ……!(察して!)



星の意志
主人公たちが戦う相手は星の意志。
そしてレナとダナはもともと一つ星として生まれるはずだったこと、レナ人とダナ人は同種であること。
様々な謎が解けいよいよ最終決戦。
せっかく「奪う者」を倒したのに、マスターコアをヴォルラーンに奪われてしまシオンを殺すしかなくなってしまいますが、ダナ人たちの意志によってシオンをイバラから救います。
この時のね、ブルーローズがとても美しいです。
ブルーローズは、いかなる品種改良を持ってしても存在しなかった「不可能」の象徴だそうですね。
そこから、「奇跡」だったり「夢が叶う」といった意味を持つ特別な花。
ひやぁ〜、なんというか、なんというか!
イバラから解放されたシオンの後日譚をもっと見たいと思わせてくれる終わり方でした。
リンウェルが、少し躊躇するように差し伸べた手を、シオンがとる。
そういう繊細な仕草がアニメーションで丁寧に描写されていて、幸福感でお腹いっぱい。胸いっぱいです。


まとめ
以上、『テイルズオブアライズ』のストーリーを振り返りました!
前半はギスギスしまくりでどうなることかと思いましたが、「イバラ」の体を持つシオンの悲劇を中心とした愛に溢れた物語で、クリアしたときはぽかぽかと幸せな気持ちにさせてもらいました!
ここまでしっかり、主人公とヒロインのハッピーエンドを見せてくれるRPGってあまりないので、なんか……、もう……、幸せだなッ!!(何回目だ笑)
