ゲームと映画大好き!
わにやまさん(@waniwani75)です。
今回は、PS4/PSVITA『ザンキゼロ』のストーリー感想。
生存者たちの過去はさらっと触れる程度にして、物語の本核を中心に振り返ってみようと思います。
この記事はネタバレを含みます。未プレイの方は閲覧にご注意ください。
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ザンキゼロ:ストーリー感想
生存者たちの7つの大罪
物語序盤は、無人島に流れ着いた8人の各キャラクターが過去を回想していくことになります。
それぞれのキャラクターのトラウマをほじくっていくのですが、これが7つの大罪に見立てられており、どうも気持ちのよくない話が多かったですねぇ。
第1話のモラルを欠いた週刊誌の話なんかは、リアルに嫌悪感を抱くようなネタでしたし、ゼン、リンコ、リョウあたりも性的にしんどい話が多いなぁという印象でした。
嫌なストーリーを正面からブツけて来る感じは『ダンガンロンパ』っぽいなと思ったんですが、よく考えて見るとダンガンロンパって性的苦痛に関してはあまり描かれてないんですよね。
子供が大人に搾取される。
性を乱暴に取り扱えば、簡単に胸くそ悪いストーリーは出来上がるので、その手法を使わず邪道ストーリーを作っていたダンガンロンパはすごいなぁなんて改めて思いました。
トラウマストーリーの中で唯一好きなのは、仲間たちを抹消すべきかどうかを悩んでいたユマにゼンがかけた「……人形はさ、迷うことすらできないよ」という言葉です。
ユマの呪縛が解かれた瞬間にウルっときました。
好きなシーンです。
クロスケって何者?
ストーリークリアまでプレイして、しこりのように残っていたのが「クロスケ」って何者?という疑問でした。
サチカが目の前で惨殺されるショッキングなイベントのあとも、何度か登場しますし、ハルトに似た容姿や仕草はなんだったのか…。
偶発的に、バグを抱えた人間が生み出されてしまう。だから、クローン技術を使って完璧な人間を作る。という理由づけだったり。
兵器としてのクローン人間を作るための研究素材にされていたり。
そういう意味で物語との関わりはありましたが、
- なぜ殺人鬼になったのか
- なぜ子供達を狙ったのか
その辺はあまり説明されてませんでしたね。
猟奇的な殺人犯は、動悸が不透明で狂っている「濁り」がある方が魅力的ですが、クロスケに関してはあまりにも語られなさすぎて、もうちょっと知りたいと思いました。
サチカの死
「この中で嫌いな人を1人指さすんだ 」
殺人鬼であるクロスケにそう脅迫された子供達が、みんなに慕われているサチカなら指差しても大丈夫だろうと思い指さすと、全員がサチカを指差していた。
あのシーンで、サチカ一人だけがクロスケを指差していたのが印象的でした。
「この中」と言われれば、頭が勝手に「子供たちの中で」と考えてしまうもの。その中で、サチカだけがクロスケを指さす。
サチカは天才少女という設定でしたが、あのシーンだけでサチカの頭脳のほどがわかるようでしたね。
選ばれてしまったサチカは、助けてと叫びながら、何度もナイフで刺されバラバラにされる。
クロスケがナイフでサチカを「刺す」。
子供たちがサチカを「指す」。
この2つの行為がリンクしているようで、子供たちは自分の手でサチカを「刺して」しまったように感じていたはず。
エグい!
子供たちがサチカを指差し、結果的にサチカが殺されてしまったのは事実だけれど、かといってあの状況で子供たちに何ができたとも思えない。
ちょっとオエッ…となりました。
ダンガンロンパのように血が赤色じゃなくて、別の色とかだったらもう少しマシだったんだけど…。
サチカ・クローンの想い
話は大きく飛びます。
マモルが黒幕だとわかり、一件落着?
くどい!とつっこんでしまうような『ダンガンロンパ』のストーリーを経験してしまっているので、
と話のその先を期待したプレイヤー多数だったでしょうね!これは。
期待通り、さらなる黒幕、陰謀が明らかになり、ファイナルステージである「真白ナノテクノロジー研究所」でラスボスと対峙することになります。
わたしが、『ザンキゼロ』でもっとも泣いたのは、ラスボス撃破の直後でした。
サチカ・クローンが腹を貫かれ、絶命しようとしていたときに言った、このセリフ。
「サチカ…… マモルの妹じゃ、なくって…… 妹に、なれなくて……ごめんね……?」
ここまでずっと、マモルが妹のサチカを失った痛みばかりが描写されてきました。
ようやく戻ってきた妹と同じ姿の少女は、もう昔のサチカじゃない。
サチカ・クローンがサチカとはちがう人格であることに、ずっと苦しんでいたマモルの姿に共感することもありました。
でも、サチカのこの一言にハッとさせられました。
「あぁ、なんでこんなことに気づいてやれなかったんだろう……」と。
クローンにだって、きっと”心”があるはずで…。
サチカ・クローンにサチカの人格がないことで、一番苦しんでいたのはサチカ・クローンじゃないか…!って。
サチカはいつも子供っぽい無邪気な顔で笑う。
その笑顔の裏に、ずっと大きな苦しみを抱えていたのかと思うと、涙が止まらなくって、つらかった。
大の大人が、なんでそんなことに気づいてやれなかったんだと。
自分自身の苦しみにとらわれるばっかりで。
今生の別れの瞬間に「ごめんね…」という言葉を絞り出さなければいけなかった少女の胸のうちを想像すると、ほんとにつらい。
7人の両親との別れ
サチカの赤ちゃんが生まれ、仲間たちで子供を育てて5年。
エクステンドマシンが動かなくなり、一人、また一人と、寿命がつきて死んでいく。
このシーンは、悲しくて涙ウルウル。
残されるサチカが、人類滅亡の残機をカウントダウンしていくのに泣かされました。
人類滅亡まで残機7…
人類滅亡まで残機6…
人類滅亡まで…
最後の一人、ハルトが消えていくときなんてもう…。
イヤダと駄々をこねるサチカを見ていられない。
悲しい終わり方だな思いましたが、エンドロール後に「ザンキゼロ」の秘密が明かされます。
普通ゲームって、「残機1」の状態で命を落としても復活できます。
最終デッドラインである「残機ゼロ」の状態でゲームをプレイし続けられます。
つまり…、「残機ゼロ」は”ゼロ”ではなく”ラスト1”という意味。
「残機ゼロはゼロじゃない。もう一人、いる !」
これまで残機カウンターが「 8 」だったのは、8人しか生き残っていないという意味ではなく、9人の生き残りがいるという意味だったわけです。
サチカは最後の1人を探してガレキ島をでる。
行き倒れたサチカを”最後の1人”が助ける。という未来への希望を感じました。
「ザンキゼロ」。
サチカが残機カウントダウンをしていた時には、絶望に満ちていたその言葉が、希望の言葉へと変換された瞬間でしたね。
一番最後は、ガレキ島のエクステンドマシンが点灯し、残機カウンターが増えていく…という演出で終わります。
サチカと最後の1人が出会ったことで、また人類が再生していく 。
そういう暗示であるとともに、「サチカがエクステンドマシンを直したのかもしれない…」そんな含みを残すラストでした。
まとめ
1話完結の過去回想だった序盤から一転、「クロスケ」という謎の人物の登場で一気に物語が加速したように思います。
一番心に残っているのは、サチカ・クローンの悲しい最期ですね。
最後の最後に、ずっと抱えていたものを吐き出す彼女の姿には耐えられなかったなぁ…。
わたし、心を持ってしまったロボットの悲哀とか弱いんで、こういうお話はすぐに泣きます。笑
コメント
こんにちは、わしやまさん。
先日は突然ぶしつけなコメントを送ったにも関わらず、丁寧に返信をくださってありがとうございました。
最近になり個人ブログのゲーム感想を見る様になったのですがその度に「あ、またこの方が書かれているブログにたどり着いた」と気がつきまして、以来注目させて頂いています、
要するにファンです。
この堅苦しい文体がビジネス文書の様ですが、いきなり馴れ馴れしいのもどうかと思っての事で、じきに抜けるはずですので、どうかお許しくださいね。
それでザンキゼロです、購入したいソフトの一つで嬉しい記事!
なのですが事前になるべくネタばれを見ない派としては読みたいでも読めないともどかしい所です。
(それでもキャラによって過去が結構つらい等の情報は何となく入ってきてますが)
片目でチラチラ見てるくらいなら素直に買えと言う事ですよね…。
話は変わりますが、わにやまさんは今あまり食事を量食べられない事と痩せられている事を気にされているのですね。
私にも少食の友人がいて、少食の人には少食の人の悩みや苦労がある事は少しですが知っています。
私は私でたくさん食べる方なので、一緒に食事する時は、胃の容量や消化力はみんな違うし、みんながそれぞれのペースで食べれば良いよ、残すのが嫌なら私が食べちゃうよ、平気平気パスタもチキンも飲み物だから!なんて言ってうまく分け合うようになりましたが…。
それはさておき、筋トレは
自分は未だ稼働中のWiiFitプラスのメニューに入っているのでやる事がありますが、どうも自己流になりがちです…。
同じくメニューにあるヨガも自分では出来ていたつもりでしたが、体験講座に行ったらわずかな自信を粉々に打ち砕かれました。一見優雅に見えるあれは罠だったですね…。
またとりとめのない内容になりました。
本当は女性主人公でシリーズにもなっているゲームを思い出して伺ったのですが、それはまた機会がある時にでも。
ではこれにて失礼します。
陽光さんこんにちは!
わーー!!未プレイだったら、この記事は危険ですー!!笑
ネタバレが目に入っていないか心配( ꒪⌓꒪)
ザンキゼロはストーリー命なので、ぜひ、そのまま何も知らないままでいてくださいね!
あ~、なんとうれしいお言葉。
ありがとうございます♪そう言っていただけるだけで励みになります。
先日はちょっとわたしも堅苦しいこと言っていたので、さっそく砕けた感じでお話ししてますが、大丈夫でしょうか?ꉂ(ˊᗜˋ*)
わたしは実家で生活していたときはそうでもなかったんですが、一人暮らしを初めてから一気に食が細くなりましたね。
パ、パスタもチキンも飲み物!?
よく聞く「カレーは飲み物」なんて軽く飛び越えちゃってますね!頼もしい!
少食だと、たくさん食べてくれる方がいると安心します。
よく一緒にご飯にいく友達も、わたしの箸が止まると「多いならもらうよ?」と声をかけてくれるので助かってます^ – ^
ヨガ体験の話、失礼ながら笑っちゃいました。笑
実際にはそんなに甘くなかったんですね~!
電車でGO!をやっても、電車運転できるようにはなりませんもんね。
最後の文言めっっっちゃ気になるじゃないですか!
なんだろう?
よかったらまた教えてくださいね(◍•ᴗ•◍)